多分板垣恵介先生が「バキ」の何巻かのコメントで書いてたことだと思うのだけど
「漫画家は芸能事務所」とおっしゃっておられた。
ようするに魅力的なキャラクターが大事で「うちにはこんなタレントがいますよー!?どうですか!?」みたいな話だったと思う。
確かに「板垣芸能事務所」にはバキ、勇次郎、花山、独歩・・・あげたらきりがないぐらい魅力的な「タレント」にあふれている。
と、するならば我が「お隣芸能事務所」
所属:円柱マン・奈落原悦子
数が少ないうえに魅力的かと言われれば社長としては「うぬぬ」と言わざるをえない。
子供の頃から漫画を描いてる人が無数に描きためているであろう「オリジナルキャラ」が我が事務所には圧倒的に足りていない。
漫画はキャラクターから、はよく言われていることだ。
極端な話、魅力的なキャラクターは何も特別なことしなくても面白い。
学校行くだけ、飯食ってるだけで面白いのだ。(バキとかジョジョとか読んでるとホントにそうだから困る)
「けどそんなキャラクターとかポンポン作れないよ!!!死ね!!!!」
と日々荒ぶりながらヒントを探してる俺が前から気になっていたジャンルがひとつある。
そう。テーブルトークロールプレイングゲーム。
通称TRPGである。
自分でキャラクターを作ってそれになりきってゲームを進行するそれはキャラクター作りの勉強に最適という話はよく聞いていた。加えて平野耕太先生とか黒星紅白先生とか好きな作家さんが過去にたしなんでらっしゃったことが多いのでずっと興味があったジャンルであった。
問題はその敷居の高さ。
まずどこが入口がわからない。何を用意すればいいのかもわからない。
どうやっていっしょにやってくれる人を集めればいいのかわからない。「さあやるぞ!」と気軽に始められるゲームではなかった。
ところが今回ついに俺はTRPGを仕切ってくれる「ゲームマスター」ができる人間に巡り合えた。
通称「ガンしゃが神父」
出自は不明だが確反のないところですぐしゃがむプレイングスタイルからそう呼ばれている。
で、そのガンしゃが神父をゲームマスターに、
お絵描き仲間で昔自分で素材とかキャラとか全部描いてTRPGをやっていたみかどさんと、学生時代TRPG部に所属していたくせに一生ボードゲームばかりやっていたクロニカさんを加えなんとお絵描き初心者TRPG部が発足した。
案ずるより産むがやすし。事が進むときはトントン拍子である(主に負担はガンしゃがさんにいったが)
で始まった本番当日!
ガンしゃがさんが用意してくれたシナリオはネタバレしない程度で簡単に言うと舞台は現代ではあるが不可思議な化け物とかがいる世界。
謎の監獄に収容されたプレイヤーが脱出を目指すというものだった。
それに対して俺達が用意したキャラクターがこいつらである。
①バハムー子(CV:お隣)
通称ムー子。人間とバハムートのハーフ。ファンタジックな世界観を想像していたためとんでもなく浮いた存在になってしまった。一人称は「アタイ」
人間の雄と交尾するために人間になれる秘宝を探しているという設定があったが披露する機会はなかった。
またなろう小説のように無双するためとにかくパンチやマーシャルアーツに大量にステータスを振ったが結論から言うと無駄だった。
気絶しているキャラを起こして「大変よ!あっちに化け物が!」と説明するたびに
「化け物はお前じゃねーか」という不毛な会話が繰り返される。
②ねりね(CV:みかど)
神絵師みかどさんの作り出したキャラ。やはり同じくファンタジックな世界観を想定していたものと思われる。関西弁が特徴。
ステータスは平均的に振っているらしく悪く言えば器用貧乏なはずなのだが今回はそれが大正解だった。かゆいところに手が届く性能。
胸元が気になって仕方がない。
③黒似加奈(CV:クロニカ)
キャラを演じるのがやはり恥ずかしいのかほぼまんまの名前での参戦。
しかしやはり慣れているのか結論から言うと大車輪の活躍だった。
得意技はあやしいところを探索する「目利き」でこいつのクリティカル目利きで多くの謎が解かれていった。目利き無双。俺も次絶対目利きに振るわ!
また中の人のクロニカさんがやはり物知りなのか謎解く率が高かった。
弱点はすぐ気絶すること。
④吉田(CV:ガンしゃが神父)
プレイヤーではなくNPC。ゲームマスターであるガンしゃが神父が演じる。
筋肉のことしか考えていない。ついたあだ名は「ラカム」
⑤六分儀(CV:ガンしゃが神父)
同じくNPC。ラカムとは対照的に知識担当。
すぐに知識によるマウントをとってくる。
ソシャゲとかやらせると危険なタイプ。
以上が主な登場人物で初のTRPGセッションがはじまった。
内容はネタバレを多く含むため割愛するが、
結論から言うとめちゃくちゃ面白かった!!だが同時にやはりハードルの高いゲームでもあった!!
まず第一に「謎解きがめちゃくちゃ難しい」
慣れていない部分を差し引いても現実での知識がけっこうないと解けない謎が多く、
ヒントを大量に頂いた。初回はクリアしたというよりはクリアさせていただいたという感じである。エンディングまでにかかった時間は実に4時間。
第二にやはり「演じるのにまだ照れが入る」
これは全員女性キャラを用意していたというのもあるがやはり「演じる」という行為はまだどこか恥ずかしい。慣れが必要である。
ただ創作には照れは厳禁でむしろ己を解放していかなくてはいけないので、そういう意味ではキャラクター作りだけでなく自分のリミッターを外すトレーニングにはなると思う。
最後に「ゲームマスターの負担がクソでかい」
これがやっていて一番感じたことで、ゲーム前の準備から本番までゲームマスターであるガンしゃがさんの負担が莫大であった。
本人は「自分も楽しいので」と言ってくれたがあの膨大な準備を見ると「よっ!TRPGやろうぜ!」と気軽に言うには勇気がいる。
というわけで我らお絵描き初心者TRPG部。
ガンしゃがさんの負担を考えつつ月1か2ぐらいのペースで開催していけたら
いいなと思う。ゆくゆくは全員がゲームマスターをできるようになれば理想である。
お絵描きやオリキャラ作りに興味ある方は是非やってみていただきたい!!!
(終わり)