お隣ブログ

日々の駄文です。

先見プレイヤー

例えば格ゲーでもいいしカードゲームなんかでもいいのだが、ある調整が入ったとしよう。

で、その時公式サイトに調整リスト及びその説明文が入るわけだが、それを読んで俺が騒ぐ部分と「強プレイヤー」の騒ぐ部分が妙に違う。

 

格ゲーだと俺とか単純に上方修正の矢印がいっぱいついてると「このキャラ強くなった!」とか思ってしまう。

でも強プレイヤーはどんだけ↑矢印がいっぱいついてようとたった一個の技が弱体化しただけで「あ、このキャラは弱くなったな」とか見抜いてしまうのだ。

 

カードゲームも同じで公式に新カードのテキストが載った時、俺が

「こ、このカードやべぇ・・・いいのかよ・・・こんな狂ったカード出しちまって・・・!!!」とか思っていたカードが見向きもされず「何この地味なカード」とか思っていたカードが全刺し必須の環境カードだったりする。

 

彼らにはいったい何が見えているんだろうか?

 

ほんのわずかな情報から「これは強い」「これは弱い」「この調整がこういう影響を及ぼし最終的にはこうなる」みたいなことを瞬時に見抜く人たちがいる。

一を知れば十を知るどころの話ではないその先見はどこから来るのだろうか?

 

そんな通な人たちが

「この技ヤバイよね・・・」

「ヤバイね・・・」

みたいな話をしてる時、俺は心底かっこいいと思ってしまうのだ。

「ああああああああ!!!!!俺もそのかっこいい集団に入れてくださいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!ブリリリリリリュリリィイイイイ!!!!!!!(服従の証にうんこする音)」

となってしまうのだ(飯食ってる人いたらすいません)

 

まあうんこした時点でかっこいい集団には入れないのだが俺もできるだけ

「強キャラ」「強技」「強カード」を見抜く目を培いたい。

 

例えば少し前の話題にはなるが「リロイ・スミス」

鉄拳という格ゲーに追加された新キャラなのだが鉄拳に詳しくない人でも名前ぐらいは聞いたことあるのではないだろうか?

百戦錬磨の格ゲー開発集団であるはずの鉄拳チームが満を持して生み出してしまったぶっ壊れキャラ。

そのゲームを破壊するレベルの理不尽な性能は最終的にEVOジャパンでファイナリスト8人のうち6人リロイという悲劇をもたらした(もちろん優勝はそのままリロイ)

リロイジャパンとまで言われその悪名を轟かせたリロイ・スミス。実に多くの怨嗟が集まった。

俺もその不条理に奮起し、

「そうだ!リロイは悪だ!!!!石でもくらえ!!!!!!」

と声を荒げたが、

――告白しよう。

 

俺 は リ ロ イ の 何 が そ ん な に 壊 れ て い た の か い  ま だ に 理 解 し て い な い

 

フラヒがガードで-3Fとか簡単なとこならまだわかるのだが、そのヤバさの真価は結局のところわかっていないのだ。

ただまわりがあまりに「リロイヤバイリロイヤバイ」言うし、結果としてきっちりEVOジャパンでそのヤバさが目に見える形になったから俺もわかった気になって

「リロイはヤバすぎるわ誰でもわかる」言いながら石を投げた。

 

わ か っ て い な い の で あ る

 

なんなら正直申し上げれば仕上がったレイ・ウーロンとかのほうがよっぽど嫌であった。(レイ・ウーロンは弱キャラと言われている)

 

リロイは実際壊れていたのは間違いないだろうが、問題はそこではない。

俺がよくわかってないのに壊れと思い込んでいたのが問題である。

こういうのは最初に語った先見のある人たちと真逆の行為と思うのでかっこ悪く、

地味に思い出しては悶える日々である。

 

ので俺は周りに流されることなく、正しくそのキャラその技その性能を評価できる人間になりたいなぁと思いながら今日もランクマに行くのである。

 

追伸、カムラムはクソ

 

(終わり)

 

 

 

 

 

うまぴょい

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昨日のことである。

いつものようにネットのお絵描き仲間2人とダベりながらゲームをしていたのだがどうにも様子がおかしい。

2人の話してる会話が全く理解できないのである。

その前の日まであんなに意気投合してやれグラブルだやれシャドバだので盛り上がっていたのに今日は全く2人の会話に入れない。

2人の会話に耳を澄ませてみる。

 

「うまぴょいが・・・」

 

「で、かしこさをあげて・・・うまぴょい・・・」

 

「そうそう、で逃げ切って・・・うまぴょい・・・」

 

 

 

う ま ぴ ょ い て な ん じ ゃ い

 

 

 

どうも。流行の最後方・お隣です。

 

気がつけばこの2人だけじゃなく右も左もTLのほとんどがうまぴょいうまぴょい。

昨日まで属してたはずの自分が合うコミュニティで突如全くわからない言葉が飛び交うようになる。これはちょっとした恐怖である。

たまらず2人に食ってかかる。

 

「オイ!?俺がいるんだぜ!?俺にわからない話をするんじゃあないぜ!?」

「ごめん、今うまぴょいしてるから・・・で、それを押して・・・うまぴょい・・・」

 

な、なんだこいつら!?

うまぴょいの悪魔にやられてうまぴょいのことしか考えられなくなったのか!?

恐怖と焦りに駆られてうまぴょいで検索してみる。

 

大人気ゲーム「ウマ娘」で勝利した馬が歌って踊っている。

そのあまりの世界観にクラクラする。

 

「く、くそお・・・なんでだよぉ・・・なんで馬がライブするんだよぉ・・・あ、頭が割れそうだよぉおおおおお・・・!!!!」

 

ナイトヘッド武田真治のようになりながら平静を取り戻すためつぶやいてみる。

 

「うまぴょい・・・」

 

不思議と心が落ち着く。

 

もう一度、今度は強く唱えてみる。

 

「うまぴょい!!うまぴょい!!!!!」

 

なんだか楽しい。けもフレ風に言うならたーのしー。

 

思うに流行とはこうやって出来ていく。

俺などは全く流行に疎く、だいたい何かが流行るときは今回のように

「み、みんな何と戦ってるんだ?」状態のことがほとんどである。

しかも別に「俺は流行には流されないぜ!へっ!」という無頼を気取ってるわけじゃなく、遅れに遅れて最終的にはきっちり流されるからタチが悪い。

単純にアンテナが低いのだ。

 

俺視点の実感でいうと何かが流行っているときは

①お?遠くでなんか騒いでる集団がいるな

②なんか最近周りがうまぴょいうまぴょい言ってるな・・・

③みんなが何の話しているのかわからない・・・どうしよう・・・

④もしかしてうまぴょいを知らない俺、人としてヤバイ・・・?

⑤うまぴょいにあらずんば人にあらず・・・?

⑥うまぴょい!うまぴょい!!!(意味わからんけどとりあえずのっかっとく)←今ココ

 

こんな感じである。

踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々という考え方である。

 

このあとの流れも毎回決まっていて

 

「俺自身がうまぴょいになることだ」

とかわけのわからない主人公感を出しながら

最終的には

「素晴らしい提案をしよう。お前もうまぴょいにならないか?」

になる。

まさに流行りとはゾンビ映画の如くである。

 

「でもとんでもなく時間をとられそうなんだよな・・・」

 

葛藤しながら俺は窓を開け星空に向かってつぶやいてみる。

 

「うまぴょい・・・」

 

うまぴょい言いたいだけである。

 

(終わり)

 

 

実録!初心者TRPG!!

多分板垣恵介先生が「バキ」の何巻かのコメントで書いてたことだと思うのだけど

「漫画家は芸能事務所」とおっしゃっておられた。

ようするに魅力的なキャラクターが大事で「うちにはこんなタレントがいますよー!?どうですか!?」みたいな話だったと思う。

確かに「板垣芸能事務所」にはバキ、勇次郎、花山、独歩・・・あげたらきりがないぐらい魅力的な「タレント」にあふれている。

 

と、するならば我が「お隣芸能事務所」

所属:円柱マン・奈落原悦子

 

数が少ないうえに魅力的かと言われれば社長としては「うぬぬ」と言わざるをえない。

 

子供の頃から漫画を描いてる人が無数に描きためているであろう「オリジナルキャラ」が我が事務所には圧倒的に足りていない。

 

漫画はキャラクターから、はよく言われていることだ。

極端な話、魅力的なキャラクターは何も特別なことしなくても面白い。

学校行くだけ、飯食ってるだけで面白いのだ。(バキとかジョジョとか読んでるとホントにそうだから困る)

 

「けどそんなキャラクターとかポンポン作れないよ!!!死ね!!!!」

と日々荒ぶりながらヒントを探してる俺が前から気になっていたジャンルがひとつある。

 

そう。テーブルトークロールプレイングゲーム

通称TRPGである。

 

自分でキャラクターを作ってそれになりきってゲームを進行するそれはキャラクター作りの勉強に最適という話はよく聞いていた。加えて平野耕太先生とか黒星紅白先生とか好きな作家さんが過去にたしなんでらっしゃったことが多いのでずっと興味があったジャンルであった。

 

問題はその敷居の高さ。

まずどこが入口がわからない。何を用意すればいいのかもわからない。

どうやっていっしょにやってくれる人を集めればいいのかわからない。「さあやるぞ!」と気軽に始められるゲームではなかった。

 

ところが今回ついに俺はTRPGを仕切ってくれる「ゲームマスター」ができる人間に巡り合えた。

 

通称「ガンしゃが神父」

出自は不明だが確反のないところですぐしゃがむプレイングスタイルからそう呼ばれている。

 

で、そのガンしゃが神父をゲームマスターに、

お絵描き仲間で昔自分で素材とかキャラとか全部描いてTRPGをやっていたみかどさんと、学生時代TRPG部に所属していたくせに一生ボードゲームばかりやっていたクロニカさんを加えなんとお絵描き初心者TRPG部が発足した。

案ずるより産むがやすし。事が進むときはトントン拍子である(主に負担はガンしゃがさんにいったが)

 

で始まった本番当日!

ガンしゃがさんが用意してくれたシナリオはネタバレしない程度で簡単に言うと舞台は現代ではあるが不可思議な化け物とかがいる世界。

謎の監獄に収容されたプレイヤーが脱出を目指すというものだった。

 

それに対して俺達が用意したキャラクターがこいつらである。

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①バハムー子(CV:お隣)

通称ムー子。人間とバハムートのハーフ。ファンタジックな世界観を想像していたためとんでもなく浮いた存在になってしまった。一人称は「アタイ」

人間の雄と交尾するために人間になれる秘宝を探しているという設定があったが披露する機会はなかった。

またなろう小説のように無双するためとにかくパンチやマーシャルアーツに大量にステータスを振ったが結論から言うと無駄だった。

気絶しているキャラを起こして「大変よ!あっちに化け物が!」と説明するたびに

「化け物はお前じゃねーか」という不毛な会話が繰り返される。

 

 

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②ねりね(CV:みかど)

神絵師みかどさんの作り出したキャラ。やはり同じくファンタジックな世界観を想定していたものと思われる。関西弁が特徴。

ステータスは平均的に振っているらしく悪く言えば器用貧乏なはずなのだが今回はそれが大正解だった。かゆいところに手が届く性能。

胸元が気になって仕方がない。

 

 

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③黒似加奈(CV:クロニカ)

キャラを演じるのがやはり恥ずかしいのかほぼまんまの名前での参戦。

しかしやはり慣れているのか結論から言うと大車輪の活躍だった。

得意技はあやしいところを探索する「目利き」でこいつのクリティカル目利きで多くの謎が解かれていった。目利き無双。俺も次絶対目利きに振るわ!

また中の人のクロニカさんがやはり物知りなのか謎解く率が高かった。

弱点はすぐ気絶すること。

 

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④吉田(CV:ガンしゃが神父)

プレイヤーではなくNPCゲームマスターであるガンしゃが神父が演じる。

筋肉のことしか考えていない。ついたあだ名は「ラカム」

 

 

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⑤六分儀(CV:ガンしゃが神父)

同じくNPC。ラカムとは対照的に知識担当。

すぐに知識によるマウントをとってくる。

ソシャゲとかやらせると危険なタイプ。

 

 

以上が主な登場人物で初のTRPGセッションがはじまった。

内容はネタバレを多く含むため割愛するが、

結論から言うとめちゃくちゃ面白かった!!だが同時にやはりハードルの高いゲームでもあった!!

 

まず第一に「謎解きがめちゃくちゃ難しい」

慣れていない部分を差し引いても現実での知識がけっこうないと解けない謎が多く、

ヒントを大量に頂いた。初回はクリアしたというよりはクリアさせていただいたという感じである。エンディングまでにかかった時間は実に4時間。

 

第二にやはり「演じるのにまだ照れが入る」

これは全員女性キャラを用意していたというのもあるがやはり「演じる」という行為はまだどこか恥ずかしい。慣れが必要である。

ただ創作には照れは厳禁でむしろ己を解放していかなくてはいけないので、そういう意味ではキャラクター作りだけでなく自分のリミッターを外すトレーニングにはなると思う。

 

最後に「ゲームマスターの負担がクソでかい」

これがやっていて一番感じたことで、ゲーム前の準備から本番までゲームマスターであるガンしゃがさんの負担が莫大であった。

本人は「自分も楽しいので」と言ってくれたがあの膨大な準備を見ると「よっ!TRPGやろうぜ!」と気軽に言うには勇気がいる。

 

というわけで我らお絵描き初心者TRPG部。

ガンしゃがさんの負担を考えつつ月1か2ぐらいのペースで開催していけたら

いいなと思う。ゆくゆくは全員がゲームマスターをできるようになれば理想である。

 

お絵描きやオリキャラ作りに興味ある方は是非やってみていただきたい!!!

 

(終わり)

エアリプ

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これはエアリス。

どうも。好きなFFは獅子戦争のお隣です。

 

さて、皆さんは「エアリプ」とういうものをご存じだろうか。

知らない人はそういないと思うが、念のためざっくり説明すると

ツイッターで特定の誰かに宛てたようなコメントをリプをつけずにつぶやくこと」

基本的にはあまりいい意味では使われず、その用途はズバリ「悪口」が多い。

 

このエアリプが強力なのは

「あ!こいつ間違いなく俺の事言ってやがるな!!うおおおおお!!!!」

と相手に食ってかかっても

「いやいやwあなたのことじゃありませんよwwwwそれともなんですかwwww

なにかそういう心当たりでもあるんですかwwwwwブッフォwwwwww」

で返せる超攻性防御を成立させてしまう点にある。

皆さんも人生で一度は見たりやられたりしたことはあるだろう。

 

逆にエアリプの弱点としては

単純に

「あ、この人エアリプとかする人なのね」

と周りにド卑怯認定されてしまう点にある。

いくらリプをつけずともTLを眺めていれば誰に宛てたものなのかはなんとなくわかる

ことが多く、結局エアリプを宛てた当人どころか周りにも開戦のヨーイドン!を知らしめることになる。

もう一個言うならターゲットじゃない相手にまで

「私のことかしら・・・」

といらぬ疑念を抱かせるリスクをはらんでいる。

 

強力だが同時に危険。それがエアリプなのである。

 

で、ここからが本題なのだがそんな諸刃の剣のエアリプ。

やるかやらないかで言ったら

 

俺 は け っ こ う や る ほ う な の で あ る

 

エアリプは上に散々書いたとおりのド卑怯行動。

言い換えれば面と向かって人にものを言えない弱者の技と言える。

 

俺の場合は主に相手への威嚇とけん制。

かっこよく言えば

「この線からこっち入ってきたらお前を殺すぜ・・・?」

という警告であり

かっこ悪く言えばチワワが「ウーッ」ていうやつにひどく似ている。

 

最近でいうと「名人様」

俺のマキオン配信に来てコメ欄でいわゆる経験者のアドバイス、「名人コメ」を高圧的に書き込んでいく方が2名おられた。

俺がマキオンするメンツは俺以外の3人はマキオンからの初心者。

俺とてフルブからの初心者なので、なにを言ってるかわからねーだろうが

要するにレベルがあんまり高いメンツではない。

そこに書き込まれる数々の名人コメント。

 

「○○やめて□□したほうがいいですよ」

 

「なんでそこで○○するのか理解できない・・・」

 

「○○乗ってる人に△△すんなつっといて」

 

親切心で言ってるのはわかる。

悪意がないのもわかってる。

だがあまりにも限界を超えたコメ群だった。(特に3つ目のは某漫画家先生へ放たれた言葉であり血の気が引いた)

 

ので配信中に俺は勇気を出して

「あ、すいません。アドバイスはいらないです・・・大丈夫です」

と何度か言ってみた。

だが止まる気配は全くなかった。

 

そうして俺は最終兵器エアリプへ手を出した。

 

「名人様はもう知らん。次ブロックでいいやろ」

 

見ていた方も多かったのではないだろうか。

パッと見、誰の事を言ってるかわからない。

だがわかる人にははっきりわかる卑怯中の卑怯をつぶやいた。

 

それからすぐに俺が「名人様」としていた2人のうち1人から謝罪をいただいた。

もう1人は何のアクションもなかったがその日から配信に来なくなった。

結果悩みは解決したがなんとも言えないうしろめたさが残った。

 

何が正解だっただろうか。

おそらく勇気を出して個別にDMして話し合う。これでよかったはずだ。

それをわざわざ誰の目にも見える形でエアリプしたのは

いざ揉めた時に周りの空気を味方につけようという汚い打算が確実にある。

あったと思う。

 

とうわけで最近の悩みである。「エアリプの使い方」

争いを恐れてエアリプするより、はっきり本人に言うほうが実は何倍も何百倍もマシなのではなかろうか。

 

そもそもエアリプとはなんだ。

日々のツイートは必ず何かへのエアリプだ。

「仕事がきつい・・・辞めたい・・・」とかつぶやいたらそれは会社へのエアリプだ。

「経済が良くならない・・・」とかつぶやいたらそれは国へのエアリプだ。

「俺はこんなに頑張ってるのに!」とかつぶやいたらそれは神へのエアリプだ。

このブログはエアリプする人へのエアリプだ。

 

何を言ってるかわからなくなってきたが、

最終的に全ての言葉は結局自分に返る。

 

そんな気がする。

 

(終わり)

 

 

 

 

 

 

拙速

『人斬りは早い者勝ちである。巧遅よりも拙速・・・巧みな剣技よりも速さが生死を分かつ』 (徳弘正也著・狂四郎2030 7巻 55話より抜粋)

 

どうも。筆が激遅いわりに、じゃあ上手いかというとそうでもないお隣です。

 

早いというのはそれだけで強い。

昔は納得できなかったが今は骨身にしみて理解できる。

 

事の発端は約3か月前。

バーチャファイター布教の伝道師である山田哲子さんから

「これこれこういう感じで漫画描きませんか?」

と打診をいただいた。

 

「人に請われて漫画描くなんて初めてだ!もちろんやりますよ!ウフッ!」

とふたつ返事で了承した。

 

哲子さんから頂いたテーマはもちろん

「新作がなかなか出ないバーチャファイターへの思い」

これにその時ちょうどハマっていた「銀河英雄伝説」のテイストを混ぜて、言いたいことを言いつつも出来るだけ楽しく読んでもらえる事を目指して漫画を描き始めた。

 

「一か月ぐらいで仕上げます!!!」

 

元気よく8月25日にそう宣言した俺が漫画を完成させたのはズバリ昨日12月3日である。

9・10・11月は消し飛んでしまったのだ。

俺は新手のスタンド攻撃を疑ったがどうやら悪いのは俺らしい。

 

だがこれには言い訳がふたつある。男は言い訳をしてはいけないのだが聞いてほしい。

まずひとつめにマキオンが神ゲーすぎたのだ!

俺は今年前半にオリジナル漫画を完成させ、そこから画力の無さを痛感して中盤は3か月お絵描き修行を断行し、かつてないほど頑張っていた。

そこに現れたのがバンナムからの刺客、

みんな大好き「機動戦士ガンダムエクストリームバーサスマキシブーストON」

通称・マキオンである。

近年のラノベタイトルを思わせる長さの名前を持つこの作品は2オン2の4人対戦で、テンポがよく、笑いどころが多く、とにかく中毒性が高い。

はっきり言って一日何時間でもやってしまうのだ。

しかもこのゲームの厄介なところは一度腕前が置いていかれるともう遊びたい4人では遊べない。マグロのように泳ぎ続けなければならないのである。

そんなこんなで今年中盤まで頑張っていた俺のお絵かきライフはズタズタになった。

気がつけばマキオンのことしか考えられなくなり、帰宅すると猿のようにマキオンする日々が続いた。マキオン動物園とはよくいったものである。

 

「それでもまあ2か月はかからないだろう・・・」

カレンダーで無為に過ぎていく日々を見ながら俺がそんなことを考えていた時、

凶報が舞い込んできた。

 

セガ新プロジェクト「バーチャファイター×eスポーツ」発表。

 

これが言い訳その2である。

明確にバーチャ6と記述こそされてないものの限りなく新作を匂わせるこの発表は

もちろん凶報どころか哲子さん及び全バーチャ勢が待ち望んだ吉報なのだが、俺には後ろからバットで殴られたような衝撃であった。

バーチャファイターが出ない」前提で描かれていたこの漫画は後半の内容を全て描きなおすことを余儀なくされたからだ。

 

「なんで!!??12年間音沙汰なかったものがなんでよりにもよってこのタイミングで!!??」

 

ギャンブルに負けたカイジのような顔で俺は床を転げまわった。

 

さぼらなければよかった。毎日休まず描けばよかった。一日でもこの発表より先に俺の漫画が先んじていれば、漫画を読んでもらいつつみんなで「バーチャよかったね!!」

て喜び合うこともできたというのに・・・!

俺の筆がもっと早ければ・・・!!!

 

激しい悔恨が俺を襲ったが全て後の祭り。

俺は泣きながら後半の内容を大幅カットし、この発表のあとでも意味が繋がる漫画に仕立て直した。

 

繰り返すが、「早い」というのはそれだけで「強い」

今回の最大の教訓である。

 

特にこの変化の目まぐるしいネット社会では今回のように、昨日こっちに吹いてた風が今日は逆に吹いてるなどザラである。

極端な話やりたいネタがあるとして、一日でも先にやられたらそのネタはもう劣化品なのだ。

対応するにはとにかく早さ。早さが必要である。

 

 

だが俺には現状「早さ」はない。

絵が下手だからである。

早く描くには上手くなる、上手くなるにはいっぱい描く、いっぱい描くには早くなる。

解けない知恵の輪のようである。

だからせめてこれからはマラソンランナーのように「止まらない」ことで「早さ」に変えていけたらと思うのである。

「継続」もまた「強い」

 

では最後に昨日ツイッターに投稿したものではあるがここにも完成した漫画を

置いておこうと思う。

読んで頂ければ幸せなことこの上ない。

 

原案:山田哲子  漫画:お隣

本格的社会派漫画「なんで出ないのバーチャファイター6」

 

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青になったら渡るとよ

子供の頃、車にはねられたことがある。

 

人生の最初で最大の大ケガだった。

 

その時の俺は幼稚園児。

祖母に連れられて床屋の帰りだった。

 

床屋を出て、すぐの横断歩道で祖母が言った。

「青になったら渡るとよ」

 

次の瞬間、俺は救急車の中だった。

気絶とは眠るようなものではなく、瞬間移動のようなものなのだとその時初めて知った。

 

祖母の「青になったら渡るとよ」という言葉に

俺は「うん!」と元気よく返事しながら赤信号で道路に飛び出し、車にはねられたらしい。

「了解!トランザム!」と言わんばかりである。

 

俺は病院に担架で運ばれながらしきりに

「手術せん・・・?手術せん・・・?」

と看護婦さんに聞いていたらしい。手術という言葉にすごい恐怖を持っていたようだ。

 

幸い切ったり縫ったりされることはなく、包帯でぐるぐる巻きにされただけで俺は無事退院となった。

 

祖母は俺が車にはねられたことを父と母にさんざん責められたが、いまひとつ納得いかない様子。

俺をはねた車の運転手も後日謝罪に来たが、いまひとつ納得いかない様子であったという。

おそらく八割強、俺が悪かったのであろう。

 

俺は後日ミイラ男のようないでたちで幼稚園に行き、同年の園児達にこれでもかというぐらいチヤホヤされた。

みんなの中の「大ケガした人」の物珍しさと「それを心配する僕達私達!」の楽しさが合わさり火を噴いたのだろう。

俺は幼さゆえにその時は言語化できなかったが、

「これはアリだな!!!!」

と思った。

 

この時の教訓は二つだ。

 

ひとつめは

人間は(俺は)痛い目見ないとわからない。

 

ふたつめは

大ケガするのは悪いことばかりではない。

 

ということだ。

この二つは今も俺の人生の骨子となっている。

三つ子の魂百までである。

 

 

さて、マキオン前夜皆さんいかがお過ごしだろうか?

「奇跡の3落ち」「本当のフリーダム」お隣です。

 

マキオンは相方との連携が全てと言っていいほど重要なゲームで、

その役割はざっくり前衛と後衛に分けられる。

 

前衛は主に3000機体などの高コスト機が務め、

その性能を最大に活かすべく前線で暴れることになるが、

その最大の目的は実はダメージを取ることではなく、相手のロックを集めることだという。逆に言うなら大してダメージを取れなくても、相手の注意を引けていれば仕事が出来ていると言えるらしい。

 

それに対して後衛の役目は主に援護。

前衛が動かした敵を撃ってダメージを取る。前衛が襲われた時にすばやくカットする。

前衛のために体力を出来るだけ残すなどが仕事になる。

一般に自分の体力を残しながら、相手にダメージを与えるという命題を持っているため、後衛の方が重要かつ、難しいと言われている。

 

思いきり暴れること・目立つことが楽しい人は前衛。

ゲームメイクを楽しみたい人は後衛といったところなのだろう。

 

うちのばあちゃんも俺が車に襲われそうになった時、すばやくゲロビでも吐いてカットしてくれればよかったのである。

それができなかったのに納得いかないというなら1500の低コストを産んだ自分の遺伝子を呪うがいい。

 

マキオンは動物園とか言われているが、それはキャーキャーうるさいというだけでなく、

思いのほか体育会系というか声かけが大事なゲームだから、と思う。

「敵そっちいったよ!」

「下がって!」

「もう落ちそう!!見捨てて!!」

などの声かけが重要で、それを聞かないものは車にはねられる運命は避けられない。

 

チームワークの大事さに加えて、腕前が揃ってなくては遊びにくいゲームで、4人の中に上の意味でも下の意味でも腕前が突出した人がいるととたんにクソゲーになりやすいという。(上手い人・下手な人同士で組ませてバランスを取るのはアリ)

そういう意味では仲がいい4人組とかであっても、いずれ腕前に差が出始めて、

「飽きる」というよりは「脱落する」感じでこのゲームを終わる人は多そうである。

楽しいだけではいっしょに続けられないというところも非常に体育会系的だ。

まあ最も体育会系的なのは「仲のいい二人でペアになってください」

という部分なのだが(ていうか体育だ)

 

さて、今回も長くなったがせっかくの2オン2というあまりやり込んだことのないジャンルのゲーム。

ポリシーの乗っ取って、痛い目見て大ケガしながら楽しんでいきたいものである。

 

PS.おばあちゃんは今「スーパーに行く」とか言いながら真逆の駅に向かったりする曖昧な状態らしいが、なんとか覚醒してできれば俺より後落ちしてほしい。

 

(終わり)

円柱マン反省会「企画力とは?」

向き合わねばならぬ。

 

そろそろ「敗北」と向き合わねばならぬ。

 

どうも。「円柱マン」とかいう漫画でボッコボコのギッタギッタにされたお隣です。

 

去年の8月にAPEXの漫画を描いて己の容量をはるかに超える人達に読んで頂けた。

 

ものすごく嬉しかったのと同時に

「もうこんなに読んでもらえることは生涯ないんだろうな・・・」

「そもそも俺じゃなくてAPEXの人気だしな・・・」

という二つの思いがあり、

「実際、本当のところ、俺の力だけで漫画描いたらどんなものなんだろう?」

という気持ちからオリジナル漫画を試してみたい欲が強くなった。

 

で、完成したのがオリジナル漫画「円柱マン」

何言ってんだコイツと思われるかもしれないが俺としてはAPEX漫画を超える気合で描いた。(「あれで?」て思ったあなた。殺す)

 

オリジナル漫画を競うならここだとさっそくジャンプルーキーに投稿した。

 

勝てるとは思っていなかった。思っていなかったが初登場9位。

俄然、欲が出た(ジャンプルーキーは月のランキングトップ10をキープし続け、残った10作品がようやく編集部に審査されるシステム)

 

どうせなら10位以内に残って編集部の審査が聞きたい。それが駄目でもより多くの人に読んでもらいたい。

その一心で醜くセルフリツイートを擦り続けた俺の姿は皆さん記憶に新しいだろう(忘れてください)

 

結果は16日目であえなくトップ10圏外へ。

そのあとは浮上することもなく、月が終わってみれば30位以内にすら残れなかった。

 

完全敗北。ボロッボロのケッチョンケッチョンの完全敗北である。

 

「ちくしょう!くそう!俺の何がこいつらに劣ってんだ!?アアン!?」

と憤りながら最終10作品を読んでみたら、まあものの見事に俺が劣っていた。

 

まず熱意が違う。画力が違う。練り上げてきた漫画力が違いすぎた。

 

1から10まで負けていたとまでは言わないが、やはり公平に見比べると俺が残れないのは必然だったと思う。

 

打ちひしがれながら喉から手が出るほど欲しかったトップ10作品それぞれの編集部感想とその月の総評を読んでみる。

 

どのコメントもなるほどと思えるものばかりだったが、その中でやたら出てくるひとつの単語が気になった。

 

『他とは全く違う企画に~』

 

『キャラ、企画、ドラマがしっかり噛み合う作品で~』

 

『企画段階で自分が決めた面白さはどこなのかを~』

 

 

 

「企画」・・・・・・企画てなんじゃ?

 

漫画における企画とはなんだろうか?

ネーム(漫画のラフな設計図)とは違うのだろうか?

企画・・・企画が強い・弱いとはどういうことなのか?

 

わからなくてネット上で交流のある漫画家さんに聞いてみる。

 

細かな要素はあれど、乱暴に要約すると

「あらすじだけでもう面白い作品」が「企画が強い作品」ということらしかった。

 

そう考えると俺の『円柱マン』

「底辺絵師の女の子・奈落原悦子の元に円柱マンという円柱をかぶった不審者が現れる。円柱を模写しろと悦子に迫る円柱マン。だが円柱マンの円柱は歪んでいた!

そしてとれる円柱マンの円柱。円柱マンの正体はなんとただのオッサンだったのだ!

帰ってくる母親を『最速円柱拳』でKOし円柱マンは去った。ツイッターはブロックした」

 

・・・確かにこのあらすじじゃ弱い気がする。

少なくとも興味を持ってもらえたり、面白がってもらうことはあまりないだろう。

これが「企画が弱い」ということなのだろう。

 

では「企画が強い」とはどういうことか。

この際漫画作品じゃなくてもいい。

俺の好きな格ゲーのイベントならどうだろうか?

 

例えば『EVO』

アメリカ・ラスベガスで一年に一度開催される世界最大の格ゲーイベント。

世界中から各国を代表する強プレイヤーが集い覇を競う。

事実上の格ゲーオリンピック」

 

もうこの時点でワックワクする。「早く続きを見せろ!」という感じである。

 

 

あるいは『獣道』

「格ゲー界のカリスマ・梅原大吾主催の格ゲー因縁デスマッチ。

古今東西様々な格ゲーで因縁のある二人を10先で完全決着させる。

地位も名誉もなく、決着後にはただ『勝者』と『敗者』が残るのみである」

 

これもあらすじだけでもうエモい。尊い

なるほど。「強企画」とはこういうことか。

※獣道は厳密には15先だったり、バトルガレッガなどシューティングゲームで己との闘いも描かれたりしてます。

 

 

というわけで今回も長くなったが次なる目標が決まった。

 

「画力と企画力の向上」

 

どっちもツイッター擦ってれば良さそうな気がしてくるから不思議である(脳死

 

では最後に問題の拙作「円柱マン」を再掲して終わりとする。

世間体を考えると「敗れた怪人」みたいでかっこ悪いが、

俺にとっては何度も読んでもらいたいかわいい奴なのである。

(終わり)

 

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