高校生のころ数学のテストで6点を取ったことがある。
もちろん100点満点中、6点だ。
あまりにひどいので先生がおまけして10点足してくれた。
16点。
海で溺れた時空気の入ってない浮き輪を投げられたらこんな気分だろうか?
どうも。シャドバでリーサル計算ができなくて負け続けているお隣です。
「今勉強すればもっと出来る」「今学生に戻れたら無双できる」はおっさんの常套句だが、断言できる。俺は人生何度繰り返しても数学6点だろう。
単純に能力の限界なのだ。カンストしてこれなのである。
俺の名誉のために言っておくと中学生ぐらいまではそこまでバカじゃなかった。
いや、バカだったのだがなんというかまだ努力がきいた。
中学2年の終わりごろ俺の成績は5教科300点(60点平均)を下回り、
三者面談で先生から「このままでは○○高校は厳しいかも・・・」というお達しを受けた。
「お前はいったい何をやってるんだ」と問いただした父親は、全ての教科書に余すことなく敷き詰められたパラパラ漫画に
「はわわ~我が息子はバカです~」となったという(ルリア風)
そこから父親どころか母・姉まで総動員した地獄のスパルタ勉強生活が始まった。
「ここだけ頑張ってくれればその後のことはもう何も言わん!」
という父親の言葉を胸に俺は頑張った。おそらく人生で一番勉強した1年だっただろう。
甲斐あって受験前には俺の成績は5教科400点(80点平均)まで持ち直し、晴れて親の希望する高校に進学できた。
誇らしかったし、「俺は勝った!!!」という達成感があった。
だがそこまでだった。
高校入って最初のデビュー戦の実力テスト。
俺はぶっちぎりの学年最下位をとってしまった。
他の学校は知らないが我が校では試験の成績上位50名の名前は掲示板に張り出され、
その他の生徒は点数による人数分布表で自分の順位を知ることになる。
細かい数字のつけ方はちょっと覚えていないが、例えば400~450点は55人、450~500点は13人とかいう具合である。それと自分の成績を照らし合わせて「自分は何位以内」というのがわかるというシステムだ(まどろっこしい)
で、俺の成績なのだが、これまた細かい数字覚えてなくて恐縮なのだが(というかひどすぎて記憶から抹消したのだが)
「X点台4人。Y点台0人。Z点台1人。(終)」
こ の Z が 俺 な の で あ る
バカ四天王のX点台をさらに1カテゴリーぶっとばして格の違いを見せた「アルティメットバカZ」それが俺の高校デビューだった。
こうなると親も急にあわあわしだし、高校さえ入ればもう何も言わないという約束はどこへやら。あの手この手でまた勉強させようと画策してきた。
しかし残念ながら彼らの息子はもうカンストしていた。
高校に入った時点でレベル99。成長限界だったのである。
俺はもう先生が何を言ってるかさっぱり理解できないわ親は信用できないわで
気がつけばマリオカートの第一コーナーをどう鋭く曲がるかしか考えられない体になっていた。
さて終わりになるが、実際今学生に戻ったらどうだろう。
やはり6点かもしれないし、案外今なら「仕事」として勉強こなせるかもしれない。
日々の宿題はクライアントへの提出物だ。
まあ人生は一回。時間が戻ることはない。
「俺は80歳から今の体にタイムスリップしてきたのだ!」
というダルビッシュ的脳内設定で生きていくのみである。
(終わり)